ヤクルトの4勝2敗で終えた2021年日本シリーズ。MVPは攻守にチームを引っ張った中村悠平捕手が獲得しましたが、振り返ってみるとターニングポイントがいくつもあったような日本シリーズ。日本シリーズの6試合を改めて振り返りましょう。
目次
日本シリーズ総括
史上初の前年最下位チーム同士の対戦となったヤクルトとオリックスの日本シリーズ。
ヤクルト高津臣吾監督とオリックス中嶋聡監督は、1968年の同学年対決(中嶋監督は1969年の早生まれ)という共通点。26年ぶりの対戦は、当時監督を務めていた故・野村克也氏と故・仰木彬氏の再戦という位置づけでもありました。
日本シリーズ前は、絶対的エース山本由伸を擁するオリックスが有利とする見方が多い中、京セラドーム大阪で幕を開けます。
第1戦ヤクルト3-4xオリックス
初戦はヤクルト打線が山本由伸を攻め、若きエース奥川が7回1失点の堂々たる内容!
盤石の勝ちパターンに持ち込むか、となるところでクローザーのマクガフがまさかの大乱調。
8回に村上の2ランで勝ち越すも、最終回に2点差をひっくり返され、オリックスに初戦を譲り渡すことになりました。
第2戦
シリーズ全体の流れで見てもターニングポイントとなった第2戦。
レギュラーシーズン終盤から調子を上げ、クライマックスシリーズでも好投した高橋奎二が堂々の内容で133球完封勝利。
相手投手は20歳と奥川と同学年の宮城。5回までパーフェクト投球を許すなど、息詰まる投手戦を打ち破ったのは2番の青木。
8回の二死一、二塁。誰よりも日本一への思いが強い”キャップ”は一振りは執念を乗せてタイムリーヒット。
リードを貰った高橋は尻上がりに調子を上げ、レギュラーシーズンでも経験のない9回のマウンドへ。
リリーフ陣が苦しい中で、チームを救った完封劇で対戦成績は1勝1敗、イーブンに持ち込みました。
第3戦
第3戦目の主役はサンタナ!
シーズン終盤から持ち味の怪力でチームを牽引した助っ人が東京ドームでの接戦を勝利に導きました。
先発の小川は6回3失点(自責2)と、大事なマウンドで持ち味を発揮。
5回に中村のタイムリーなどで3点をとり、逆転。
再びリードを許した7回にサンタナがライト方向へ価値ある逆転弾。
8回、9回は清水とマクガフで逃げ切り、理想的な勝ち方で対戦成績を2勝1敗としました。
第4戦
4戦目の主役は41歳の大ベテラン・石川雅規。
今季は春先から調子が上がらなかったものの、6月4日に初勝利をあげると、貴重なローテーション投手として存在感を発揮。
持ち味の熟練した投球術が冴え、オリックス打線に的を絞らせませんでした。
衰え知らずのベテランが6回1失点(自責0)の快投で王手をかけました。
第5戦
5戦目は試合終盤に大きなドラマが待っていました。
2回に併殺の間に1点をあげ、同点の4回には村上のホームランで再びリードを奪う。
先発の原樹理は5.2回1失点と好投も、この日もリリーフ陣がオリックス打線に捕まる展開。
3点ビハインドの8回裏にはキャプテン・山田が値千金の同点3ランホームラン。東京ドーム中が一気に押せ押せムードに。
余韻が残るなか、9回にはマクガフがジョーンズに勝ち越しホームランを被弾。
一筋縄ではいかないシリーズは、再びオリックスの本拠地・神戸の舞台へと場所を移します。
第6戦
決めたのは「代打の神様」!
両者総力戦で迎えた一戦は5時間越えの熱戦へ。延長12回で代打川端のタイムリーで試合が決しました。
6戦中5戦が1点差ゲームという接戦はヤクルトに軍配。
【現地レポート】日本一の瞬間!大熱戦の現地をビジター応援席から|ヤクルト20年ぶり日本一 | ツバメinfo (tsubame-info.tokyo)
選手成績詳細
野手
選手名 | 打率 | 打数 | 安打 | 打点 | HR |
青木宣親 | 0.200 | 25 | 5 | 1 | 0 |
オスナ | 0.292 | 24 | 7 | 1 | 0 |
塩見泰隆 | 0.250 | 24 | 6 | 1 | 0 |
山田哲人 | 0.167 | 24 | 4 | 3 | 1 |
村上宗隆 | 0.217 | 23 | 5 | 3 | 2 |
中村悠平 | 0.318 | 22 | 7 | 3 | 0 |
西浦直亨 | 0.200 | 20 | 4 | 0 | 0 |
サンタナ | 0.105 | 19 | 2 | 3 | 2 |
坂口智隆 | 0.200 | 5 | 1 | 0 | 0 |
宮本丈 | 0.333 | 3 | 1 | 0 | 0 |
山崎晃大朗 | 0.000 | 3 | 0 | 0 | 0 |
原樹理 | 0.000 | 2 | 0 | 0 | 0 |
小川泰弘 | 0.000 | 2 | 0 | 0 | 0 |
石川雅規 | 0.000 | 2 | 0 | 0 | 0 |
川端慎吾 | 0.500 | 2 | 1 | 1 | 0 |
内川聖一 | 0.000 | 2 | 0 | 0 | 0 |
投手
選手名 | 登板 | 勝 | 負 | H | S | 投球回 | 投球数 | 奪三振 | 自責点 |
高橋奎二 | 1 | 1 | 9 | 133 | 5 | 0 | |||
奥川恭伸 | 1 | 7 | 97 | 3 | 1 | ||||
小川泰弘 | 1 | 6 | 97 | 7 | 2 | ||||
石川雅規 | 1 | 1 | 6 | 77 | 5 | 0 | |||
原樹理 | 1 | 5.2 | 81 | 1 | 1 | ||||
マクガフ | 5 | 1 | 2 | 2 | 5.1 | 96 | 5 | 4 | |
高梨裕稔 | 1 | 4.2 | 84 | 7 | 1 | ||||
清水昇 | 3 | 3 | 4 | 77 | 6 | 0 | |||
スアレス | 2 | 1 | 2.2 | 50 | 2 | 1 | |||
石山泰稚 | 3 | 1 | 1 | 2.2 | 39 | 3 | 2 | ||
大西広樹 | 1 | 1 | 13 | 1 | 1 | ||||
田口麗斗 | 3 | 1 | 0.4 | 18 | 2 | 0 | |||
今野龍太 | 1 | 0.2 | 15 | 0 | 0 |
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脚注
2021/12/4