長年チームで活躍している選手のことをフランチャイズプレイヤーといいます。

移籍が当たり前のプロスポーツにおいて、同一のチームで長く活躍する球団はファンからも愛着が強い存在です。

今回は、フランチャイズプレイヤーの定義や事例を紹介していきます。

フランチャイズプレイヤーとは

プロ野球において、フランチャイズプレイヤーは「入団後現役引退（あるいは現在）まで同一の球団でプレーを続ける選手のこと」を指します。

フランチャイズ（franchise）とは「（特定の）人物や企業に特権を与える」という意味で、ビジネスにおいてはコンビニやファストフードなどのチェーン展開をする際にも使われたりします。

広義のフランチャイズプレイヤー

一般的、あるいは狭義にフランチャイズプレイヤーというと、入団から引退まで同一のキャリアを歩んでいるを指します。

しかし、広義の考え方では単に「最年長同一球団でプレーする選手」のことを指す場合もあります。

例えば、青木宣親選手は2004年から2011年にヤクルトでプレー、6年間のメジャー挑戦を経て2018年から再びヤクルトでプレーしています。

狭義にはフランチャイズプレイヤーには該当しませんが、ファンからの認知度や愛され方を考えると広義にフランチャイズプレイヤーといっても差し支えないでしょう。

現役のフランチャイズプレイヤー

一般的なフランチャイズプレイヤー、すなわち入団から現在まで同一球団で長く活躍し続ける選手には誰がいるでしょうか？

スター選手のFA移籍や海外移籍が珍しくなった今日ではフランチャイズプレイヤーと呼ばれる存在は希少になっています。

現役のフランチャイズプレイヤー

2021年シーズンに現役のフランチャイズプレイヤーで、年数が長い選手は以下の通りです。

ベテランとしてチームを支えている選手がほとんどですが、まだまだ主力を張っている選手も珍しくありません。

石川雅規（ヤクルト・2002年～）
中村剛也（西武・2002年～）
栗山巧（西武・2002年～）
山井大介（中日・2002年～）
明石健志（ソフトバンク・2004年～）
白濱裕太（広島・2004年～）
亀井義行（巨人・2005年～）

歴代のフランチャイズプレイヤー

歴代のフランチャイズプレイヤーは以下の通りです。

特に、山本昌広投手は32年の間第一線で活躍したレジェンドであり、数々の最年長記録を有しています。

また、2019年で引退した福浦選手は地元習志野の出身で、アマチュア時代を含めて同じ地域で活躍を続ける選手は非常に珍しい存在です。

山本昌広（中日・32年、1984年～2015年）
福浦和也（ロッテ・26年、1994年～2019年）
三浦大輔（横浜・25年、1992年～2016年）

ヤクルトのフランチャイズプレイヤー

2021年シーズンにおいて、現役最長のフランチャイズプレイヤーは石川雅規投手。

2001年ドラフト自由枠で青山学院大学からヤクルトに入団した石川投手は1年目から12勝をあげて新人王に輝くと、以降は9度の開幕投手を務めるなどヤクルトのエースとして君臨。

通算176勝（173敗）の左腕は20年目を迎えた2021年現在も第一線で活躍し続け、衰え知らずのプレーをファンに見せ続けている「現役のレジェンド」です。

ヤクルト最長のフランチャイズプレイヤー

ちなみに、ヤクルトにおいて歴代最長在籍のフランチャイズプレイヤーは八重樫幸雄さんです。

八重樫さんは1969年ドラフト1位で仙台商業高校からヤクルトに入団し、1993年まで捕手としてヤクルト一筋で24年間のキャリアを歩みました。

1978年、1992年、1993年と3度のリーグ優勝と2度の日本一に貢献。

現役引退後もヤクルトのコーチやスカウトして活躍。後進の育成に大いに貢献しました。

プロスピAでのフランチャイズプレイヤー

人気の野球ゲームアプリ「プロ野球スピリッツA」（通称プロスピA）では2021年シリーズの覚醒選手として「フランチャイズプレイヤー」が登場しました。

石川投手のようにベテランの年齢になっても活躍を続ける選手は貴重で、ゲーム内でも主力クラスの能力を誇っています。

フランチャイズプレイヤーに注目！

最近でいうと、西武一筋18年間で2000本安打を達成した栗山巧選手が記憶に新しいところです。

フランチャイズプレイヤーは長年ファンと共に歴史を築いてきたレジェンドともいえる存在です。

ヤクルトでは石川投手のほか、2015年に優勝決定を決めたサヨナラタイムリーを放った雄平選手なども現役です。

フランチャイズプレイヤーの活躍に注目してプロ野球を楽しみましょう！

脚注

2021/09/10