ぶっつけ本番だった?WBCで輝いたヤクルト勢の活躍|中村悠平、村上宗隆、山田哲人、高橋奎二

Pocket

世界の大スター・大谷翔平を擁して世界野球の頂点になった侍ジャパン日本代表。その背景には世界一を決める大谷の球を受けた中村悠平捕手をはじめとする4人の「ヤクルト勢」がいました。

世界一を決める一球を受けた中村悠平捕手は大谷とのバッテリーについて「ぶっつけ本番だった」と明かしています。

ヤクルト勢の活躍

準決勝と準々決勝でスタメン表に名前を並べた中村悠平捕手、山田哲人選手、村上宗隆選手。言うまでもなく3人ともヤクルトから選ばれた選手であり、Twitterでは「ヤクルト勢」がトレンド入りしました。

【WBC個人成績(ヤクルト選手)】
中村悠平
.429(7-3) 0本1打点 4四球 出塁率.636 OPS1.351
村上宗隆
.231(26-6) 1本6打点 4四球 出塁率.364 OPS.825
山田哲人
.267(15-4) 0本2打点 5四球 出塁率.450 OPS.717
高橋奎二
1試合 2.0回 2奪三振 防御率0.00 WHIP0.50

中村悠平

「世界一決定の一球」を受けたのは中村悠平捕手
世界最強打者・アメリカ代表のトラウトをフルカウントに追い込んでから大谷投手に要求したのは渾身のスライダーでした。

当初は甲斐拓也(ソフトバンク)と併用されるかたちでしたが、アメリカに戦いの場を移した準決勝メキシコ戦・決勝アメリカ戦では2戦ともスタメン出場。侍ジャパンの正捕手として堂々の活躍でした。

<中村悠平の出場成績>
1次ラウンド
3/9 中国戦:出場なし
3/10 韓国戦:2打数0安打(2四球)
3/11 チェコ戦:出場なし
3/12 オーストラリア戦:3打数3安打1打点(1犠打)

決勝ラウンド
3/16 イタリア戦:0打数0安打
3/21 メキシコ戦:1打数0安打
3/22 アメリカ戦:1打数0安打(2四球)

ぶっつけ本番だった大谷とのバッテリー

決勝戦では今永(DeNA)、戸郷(巨人)、髙橋宏(中日)、伊藤(日本ハム)、大勢(巨人)、ダルビッシュ(パドレス)、大谷(エンゼルス)と7投手を好リード。世界最強と言われたアメリカ代表を2失点に抑えるリードを見せて世界一奪還を演出しました。

優勝報告の記者会見では最終回の大谷投手とのバッテリーについて「ブルペンでも受けたことがなかったので」と回答。
ファンからは「ぶっつけ本番で大谷の球を捕ってたのか」と驚嘆のコメントも届いています。

【優勝報告会見での中村悠平選手への記者質問】
Q.タイプの違う7人の投手をリードしましたが、アメリカ打線にどのような意識をしてリードしたのか?
中村捕手「7人の投手それぞれ素晴らしいピッチャー。彼らの良いところ、ストロングポイントを引き出せられれば抑えられるという一心で受けていた。

Q.9回の大谷選手と少し長めにマウンドで話していたが、どのような会話をしたのか?
中村捕手「ブルペンでも受けたことがなかったので、甲斐選手と話してマウンド上でサインの打ち合わせをした。大谷選手が『甘めで良いのでどっしりと構えてください』と言ってくれたので、それを聴いて座っていた」

村上宗隆

不振に苦しんだ三冠王は野球の聖地・アメリカで結果を出しました。

準決勝では1点ビハインドで迎えた9回裏から劇的な逆転サヨナラ打を放つと、決勝戦では1点ビハインドで迎えた2回裏に同点ソロ。2本ともビハインドから逆転打と同点打であり、まさにチームを救うバッティングで日本中を熱狂させました。

<村上宗隆の出場成績>
1次ラウンド
3/9 中国戦:3打数0安打(1四球)
3/10 韓国戦:4打数0安打1打点
3/11 チェコ戦:3打数1安打(1四球)
3/12 オーストラリア戦:4打数1安打(1四球)

決勝ラウンド
3/16 イタリア戦:3打数2安打1打点
3/21 メキシコ戦:5打数1安打2打点(サヨナラ打)
3/22 アメリカ戦:4打数1安打1本塁打1打点(同点ソロ)

Q.印象に残ったプレーは?
村上「大谷さんが内野安打で全力疾走して出塁した後にブルペンに戻ってからブルペンから1人でマウンドに登っていたシーン。ユニフォームが汚れながらマウンドへ行く姿勢は夢のようなシーンだった」

山田哲人

国際大会で滅法強い山田哲人も既に全盛期から力を落とし、この大会も主に7番二塁あるいは代打としてチームをバックアップする役割に。

決勝のアメリカ戦では2つの四球をもぎ取って盗塁も2つ記録。かつてのように日本を引っ張る存在ではなくても、豊富な経験を活かしてチームに貢献。縁の下の力持ちな活躍でチームを支えました。

<山田哲人の出場成績>
1次ラウンド
3/9 中国戦:1打数1安打
3/10 韓国戦:出場なし
3/11 チェコ戦:3打数1安打
3/12 オーストラリア戦:5打数0安打

決勝ラウンド
3/16 イタリア戦:1打数0安打
3/21 メキシコ戦:3打数2安打(1打点)
3/22 アメリカ戦:2打数0安打(2四球2盗塁)

高橋奎二

「悔しさもある」と語ったのはヤクルトから唯一投手として代表入りした高橋奎二投手。
12日の1次ラウンドのオーストラリア戦で登板で2回を0封もそれ以降は登板なし。

分厚い戦力の投手陣の中、決勝ラウンドでは登板機会を得られませんでしたが、「3年後は絶対投げたい」と25歳の若き左腕は意気込みを語っています。

チームに戻ればチームを支える大黒柱としての活躍が期待される高橋投手。昨季はキャリアハイの8勝を達成しましたが、今季は自身初の10勝到達に期待がかかります。

春季キャンプではダルビッシュと対話し、小さく曲がるスライダーの握りを習得。リーグ戦で投げる機会はあるでしょうか。

【WBC】高橋奎二「難しいと言ってもらった」ダルビッシュ有にチェンジアップの握り聞かれ感激|日刊スポーツ

<高橋奎二の出場成績>
3/12 オーストラリア戦:1試合 2.0回 2奪三振 防御率0.00 WHIP0.50

WBCコメント
村上「さらに目標を高く設定させられる大会になりました」
中村「今までの野球人生で感じたことのない感情やプレッシャーがあった。その中でプレーできてこのチームで世界一になれてよかった」
山田「皆と楽しく野球できた」
高橋奎「2ヵ月間最高のチームメイトと野球ができて幸せだった」

セリーグ開幕は一週間後!

ヤクルト勢の力で日本野球のレベルを全世界に示して熱狂したWBC。激戦から一夜明け、侍ジャパンメンバーは日本に帰国。これからはライバルとしてペナントレースを争います。

ヤクルトにも世界の頂点に立った4人が戻ってきます。開幕戦は3月31日の広島戦(神宮)。ジャパンを牽引した4選手がシーズンで暴れる姿を楽しみにしましょう!

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村

脚注

2023/03/23