ツバメinfoの選手名鑑。山田大樹は東京ヤクルトスワローズの投手。サングラス越しのポーカーフェースから打者を料理するベテラン左腕。「哲人じゃない方の」山田。「長谷川じゃない方の」ヒロキ。左投左打。
目次
基本情報
選手名:山田 大樹(やまだ ひろき)
利き手:左投左打
ポジション:投手
生年月日:1988年7月30日(31歳)
年数:14年目
出身地:茨城県
来歴:つくば秀英高校‐ソフトバンク(06年育成1位-2017)‐ヤクルト(2018-)
身長体重(公称):189cm99kg
推定年俸
2,000万円(単年契約)
背番号
121(2007-)
34(2010-)
成績
2019年
14試合(11先発)5勝4敗 62.1回 45K ERA3.90
NPB通算
86試合 29勝31敗 447.1回 272K ERA3.64
記録
パリーグ育成初の先発勝利(2010年6月10日、横浜戦)
育成初の完封勝利(2011年5月20日、阪神戦)
育成初の規定投球回数到達(2012年)
主な球種
ストレート、ツーシーム、スライダー、チェンジアップ、カーブ、フォーク
ストレートは最速130キロ台ながら、緩急を駆使して抑え込む。
登場曲
「Stand Out Fit In」ONE OK ROCK
寸評

サングラス超しのポーカーフェースが持ち味のベテラン左腕。ストレートは最速130キロ台ながら、緩急を織り交ぜた円熟味のある投球で打者を料理する。2019年は2軍スタートも、夏場から先発ローテに定着し、チームの勝ち頭(5勝)となった。
1軍生き残りを賭けて練習試合でも黙々と投げ続けていたが、開幕ローテ入りが内定していた 高橋奎二 の不調による代役として開幕3戦目(6/21)の先発に指名され、開幕ローテーション入りを果たした。ベテランらしい技巧投球で、ヤクルトには山田大樹が必要という働きをしてくれるだろう。
今季は「ソフトバンク育成出身」「左投のヒロキ」と要素が被りまくる 長谷川宙輝 が移籍してきた。「元祖左のヒロキ」として後輩に負けない活躍を見せてほしい。
ソフトバンク時代、王会長から金田正一の活躍にあやかって与えられた背番号「34」をスワローズ移籍後も引き継いでいる。
育成出身投手のパイオニア
山田大樹は初登板の2010年6月10日の横浜戦で初勝利をあげると、これがパリーグの育成出身投手として初の先発勝利となった。
この初勝利を皮切りに、2011年には育成初の完封勝利、2012年には育成初の規定投球回数到達と、初モノづくしの記録が続く。
近年のプロ野球には千賀滉大や甲斐拓也など、多くの育成出身選手が一軍の主力として活躍している。育成指名が主流ではなかった時代から結果を出し続けてきた山田は、「育成出身投手」のパイオニアと言える存在だろう。
2020年シーズンからは同じソフトバンク育成から移籍した 長谷川宙輝 がチームメイトとなる。年齢は一回りほど離れているものの、パイオニアとして手本となるような投球を見せたいところ。
「じゃない方」の山田大樹
ヤクルトにはご存知スーパースター・トリプルスリー男「山田哲人」がいる。
プロ入り当初はソフトバンク育成で、同じ名前の「ヒロキ」を持つ「長谷川宙輝」が今季から移籍してきた。
山田大樹自身はサングラスの裏に素顔を隠してあまり派手な活躍をする方でなく、彼らの陰に隠れることも多いかもしれない。それでも、貴重な先発左腕として唯一無二の活躍を見せてくれることだろう。
統一球の影響
山田は通算29勝のうち、半数の15勝を2011年と2012年の2年間で達成している。いわゆる「加藤球」「統一球」と呼ばれていた「飛ばない球」の時代だ。
多くの投手が飛ばない球による「投高打低」の影響を受けたが、山田も「投高打低」時代の終焉とともに登板機会が減少され、成績が右肩下がりとなってしまった。
しかし、戦力の分厚いソフトバンクからひ弱な先発投手に苦しむヤクルト移籍後は、再び本来の投球を取り戻しつつある。2020年シーズンは飛ばない球から反転して「打高投低」のシーズンになる予感がするが、どのような活躍を見せてくれるか。
球歴
プロ入り前
つくば秀英高校時代は甲子園出場はなかったものの、メジャーリーグからスカウトが視察に訪れるなど注目される存在だった。
2006年の育成ドラフトでソフトバンクから1位指名を受け、入団。1995年に設立された同校からは史上初のプロ野球選手誕生となった。
同校は新興の高校で2020年現在甲子園出場経験なしも、沢辺卓己前監督の下、最新のトレーニング理論に基づいた卓越した指導で多くのプロ野球選手を輩出している。2020年現在でプロ野球へ排出した選手は7名を数える。
ソフトバンク時代
ソフトバンク時代は左肘の手術など怪我の影響もあり、伸び悩む。
育成再契約となった4年目2010年の春季キャンプでは好調な仕上がりを見せ、同年3月17日に支配下選手契約に移行。6月10日に初めて一軍昇格すると、先発ローテーションとして定着し、4勝(4敗)をマーク。
翌2011年には育成出身投手として初完封をマークし、7勝(7敗)をマーク。日本シリーズでも勝利投手になるなど、飛躍の1年となる。
2012年は育成初の規定投球回数達成となり、148.2回を投げ8勝(10敗)の好成績をマークした。同年オフは自己最多となる年俸4,000万円に到達(金額は推定)。
2013年はソフトバンクの分厚く、世代交代が進む先発争いに勝ち残ることができず、先発登板の機会が年々減少してしまう。
2017年オフには戦力外通告を受けるが、まだ29歳という年齢もあって複数の契約が獲得調査をしているとの報道が出た。ソフトバンクが同一リーグへの移籍を嫌ったのか、最終的には無償トレードという形でヤクルトへの移籍が決まった。
ヤクルト時代
ヤクルトでは 山中浩史 らソフトバンク出身の選手が多く活躍しており、先発投手が手薄なチーム状況で山田への期待も相当なものがあったが、移籍1年目はセリーグの野球に対応できなかったか、わずか2登板で勝利無し(1敗)に終わる。
移籍2年目の2019年は崖っぷちのシーズンとなったが、開幕してからしばらくはビハインドのロングリリーフ要員と起用される。そこで結果を残すと夏場からは先発ローテーションに割り込み、移籍後初勝利を含む5勝(4敗)をマーク。歴史的な投壊となったシーズンにおいて数少ない翌シーズンへの光明となった。
応援歌♪
歌詞
闘志燃やして攻めろよ 投打に輝き放て
勝利をその手で 掴み取れ
「ゴーゴーレッツゴー!ひろき!」
MIDI
プロスピA評価
2020シリーズ第5先発として登場。ヤクルト移籍後、通常Sランクが登場するのは初めて。過去作のものと比べてステータスおよび変化球のランクが若干アップしている。称号により球威型・制球型のスイッチが可能。過去作の覚醒Sランクを持っているユーザーは、狙いたいところ。





(旧:2019年シリーズ2のイベント用選手「ローテーションチャレンジャー」として登場。ベテラン投手としての扱いで、山田らしい渋い能力をしている。主力として使うには少し厳しいかも。)
外部リンク
https://npb.jp/bis/players/11815114.html(NPB)
https://www.yakult-swallows.co.jp/players/detail/700103(ヤクルト公式)
http://tsubamegundan.com/information.html (応援歌一覧。全国ツバメ軍団公式)
https://www.yakult-swallows.co.jp/photo (ヤクルト公式フォトギャラリー)
脚注
選手名鑑トップ
2020年6月21日更新
執筆者:yoshi-kky