いよいよ10/26 17:00に迫ったドラフト会議。ヤクルトはドラフト1位を早稲田大学の早川隆久投手と公言済み。これまでに出ている情報と、ドラフトの展望を整理していきましょう。
目次
1位は競合覚悟で早川隆久!
直前に競合を回避して亜細亜大の最速156km/h右腕・平内龍太(へいないりゅうた)投手を一本釣りするとの報道が出ていましたが、前日の25日に競合覚悟で早川投手を指名すると、高津監督が公言しました。
早川投手は木更津総合高から早稲田大に進学した大型左腕。高校時代から日本代表に選抜されるなどその実力が注目されていたが、早稲田大に進学して更にパワーアップ。今季は東京六大学リーグでチームを優勝争いで引っ張るなど、主将でエースとしての活躍も見せています。
2020年春時点で8勝12敗と負け越していること、故障歴があることが多少気がかりだが、馬力ある体から投げ込まれる150㎞/h超えの直球を軸とする総合力の高い投球は間違いなくプロでも即戦力であろう。
指名順は2番目
ドラフトは1位が抽選で、2位以降はウエーバー制である。今季はパリーグ先行で、10月25日時点の順位で決定される。ヤクルトは6位のため、ウエーバーではオリックスの次の2番目に指名できる。
3位以降は順位が反転するため、11番目となる。
全体順位で言うと、1位指名12人が揃ったあと、14巡目⇒35巡目⇒38巡目・・・という具合になる。
こうなると、3位指名が最後のほうになるため、2位に指名する選手が重要になってくる。
ハズレ1位、2位以下は・・・?
ヤクルトの弱点は明確に投手力であり、スカウト陣も投手を中心とした指名になると公言している。
そうなると、ハズレ1位も投手であることが高そうで、こちらも早川と同じ大学生社会人投手へ行くことが予想される。
第1候補は栗林良吏(トヨタ自動車)だが、社会人ナンバーワン右腕は他球団が一本釣りする可能性も高い。そうなると、木澤(慶応大)、村上(東洋大)、先にあげた平内らが好捕になるか。
ただ、これらの投手よりも将来性を見越して高校生投手を1位で行くのも面白い。第1候補は山下舜平大(福岡大大濠)で、小川GMも太鼓判を押している大型右腕である。春先は粗削りの素材型という評判だったが、3年になってから制球が安定し、ドラフト1位候補まで評価が上がった。山下はソフトバンクの一本釣りの可能性が高く、そうなると中森俊介(明石商業高)ら高校生ナンバーワン投手の指名もありそうだ。
2位も同様に投手を狙っていく公算だ。ヤクルトはウエーバー制で、2位の指名はオリックスの次の2番目(全体14巡目)ということになる。ここでは先にあげた中森をはじめ、小林樹斗(智辯和歌山高)らの高校生投手を指名するのが理想か。投手力不足が叫ばれるヤクルトだが、大卒年代の投手は意外と揃っている。そうなると、奥川恭伸らの世代と競わせるようなレベルの高い高校生投手を上位で指名したい。
投手の他に補強ポイントなのが外野手。今年は外野手に好素材が多く、来田涼斗(明石商業高)らが評判が高い。ヤクルトの外野陣は濱田太貴や中山翔太ら、右の大砲タイプが多く、左のスラッガータイプである喜多の獲得も面白い。大学生ナンバーワン外野手と呼び声高い五十幡(中央大)の獲得もあるかもしれない。五十幡は「サニ・ブラウンに勝った男」として中学時代から知名度が高く、守備走塁面では実力が図抜けている。ヤクルトでは山崎晃大朗とタイプが被るが、獲得しても面白い。
中位候補は捕手を確保
投手と外野手を補強するべきと言ったが、実はヤクルト最大の補強ポイントは捕手である。中村悠平に頼り切りで捕手の補強を怠り、若手と呼べる捕手は古賀優大(22歳)ぐらい。今季は中村の離脱でチームの捕手は壊滅状態で、キャンプまで一塁を守っていた西田明央を捕手として起用せざるをえないという状況だった(西田の頑張りは目を見張るものがあったが、これは別の話)
ただ、今年は捕手不作の年で上位指名するような捕手が見当たらない。捕手の第1候補が古川裕大(上武大)。左打のスラッガータイプの捕手で、攻撃タイプの捕手である。打撃に目が向くが、二塁送球タイムが1.8秒台と捕手能力も高い。こじつけになるが、古賀優大との「ユウダイ」コンビとして、攻めの古川、守りの古賀として編成できれば面白いんじゃないかと思う。
次点では榮枝裕貴(立命館大)や萩原哲(創価大)あたりが候補か。古川は2位で指名しても面白いと思うが、他球団との兼ね合いを考えると3位で指名したい。
下位候補は将来性重視
今年に限った話ではないが、下位候補は将来性のある選手を主に指名することになる。
将来性豊かな投手を1人でも多く指名できれば、と思うが野手陣の補強も重要である。下位で即戦力級の指名は難しいと思うので、人数比が薄い捕手、外野手のスカウト力が問われるところ。
真面目にチーム編成をする気があるなら、育成ドラフトで将来性を見越した指名をしてほしい。2軍の数合わせ要員に独立リーグの野手を獲るのではなく、ソフトバンクの周東やロッテの和田など、足のスペシャリストなど一芸に秀でた選手を狙ってみてほしい。
ドラフトにはサプライズがつきものである。度会隆輝(横浜高)はかつてヤクルトに所属していた選手の息子である。ここら辺の話題性豊かな選手の指名もあるかもしれない。
また、田澤純一(元レッドソックスなど)や吉川峻平(元パナソニック)など、ルールの改正により指名の対象になった選手も多い。この辺のサプライズ指名はあるのかにも注目したい。
ドラフト指名予想
独断と個人的希望にまみれたドラフト指名予想
1位:投手 早川隆久(早稲田大)
2位:投手 中森俊介(明石商業高)
3位:捕手 古川裕大(上武大)
4位:投手 平内龍太(亜細亜大)
5位:捕手 内山壮真(星稜高)
6位:外野手 武岡大聖(八戸学院大)
7位:内野手 度会隆輝(横浜高)
即戦力(上位):投手(大社・先発タイプ)、投手(高校生)、捕手
素材型(中位):投手(高校生)、外野手(大社・守備型)
将来性(下位):投手(高校生)、内野手
プロ志望届選手一覧
高校生: http://www.jhbf.or.jp/pro-aspiring/2020.html
大学生: https://www.jubf.net/system/prog/procandidate.php?kind=all&year=2020
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脚注
2020/10/26
yoshi-kky