【ドラフト2020特集-2外野手編】高校生離れの長距離砲やヤクルト選手の兄

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2020年ヤクルトドラフト特集第2弾。今回は外野手編です。高齢化が深刻なヤクルトの外野手陣において、近未来のチームの柱となるような選手を上位で指名したい。高校生離れの長距離砲や、陸上選手としてサニブラウンに勝った男、ヤクルト選手の兄まで様々な選手をピックアップして紹介します。

前回の記事

ヤクルト外野陣営

濱田と中山
濱田と中山

青木宣親や雄平ら、スタメンクラスの高齢化が深刻になっているが、今季は開幕スタメンの雄平が控えに回って大卒5年目の山崎晃大朗がスタメンになるケースも増え、少しずつ世代交代が進んでいる。

5~6年後の主力として期待される若手世代では中山翔太(2018年2位)、濱田太貴(2018年4位)らが控えているが、人数比率を考えるともう少し若手外野手が欲しいところ。

ただ、外野手は他ポジションと比べてコンバート先になるケースが多く、渡邉大樹(内野手→外野手)や雄平(投手→外野手)のように他ポジションからのコンバート組も多い。乱暴な言い方をすると、人数が足りなくても他のポジションからのコンバートでなんとかなりやすいポジションでもある。

年齢とポジション分布

注目選手

今年はコロナの影響で主要アマチュア大会が軒並み中止になっており、評価が難しいところだが、アマチュア界で話題になっている外野手を高校生3人、大学3人とピックアップしてみた。

高校生

来田涼斗

(明石商業高校)

きた りょうと。右投左打。178㎝78㎏。プロ最注目の逸材。図抜けた身体能力で広角に打球を飛ばし、藤原恭太(大阪桐蔭高→ロッテ2018年1位)以上の逸材との呼び声が高い。チームでは1番として切り込み隊長の役割を務めており、高校通算32本塁打と長打力も申し分なく、目標とする選手は柳田悠岐(ソフトバンク)。7月18日の智弁学園との試合では5打数で2本の二塁打を含む2安打の活躍。プロで体幹を鍛えれば、主軸を担う選手になれる。明石商業には同じくドラフト候補の中森俊介(投手)がいる。

西川僚祐

(東海大相模高校)

にしかわ りょうすけ。右投右打。186㎝95㎏の恵まれた体格。1年夏から名門・東海大相模高の4番に座り、場外弾を記録するなど破壊力は抜群。プルヒッターの傾向にあり、厳しいコースへの対応に課題が残るが、天性のスイングスピードは目を見張るものがある。千葉県の名門佐倉シニア出身とエリート街道を歩む。

井上朋也

(花咲徳栄高校)

いのうえ ともや。右投右打。181㎝82㎏と力ある体格。1年からベンチ入りし、広角に安打を量産、力強さと柔らかさを兼ねそろえたバッティングが魅力。1年夏から甲子園出場し、2本の二塁打を含む4安打を記録、2年夏も甲子園出場して4番に座る。三塁守備にも挑戦中。

大学生

佐藤輝明

(近畿大学)

仁川学院→近畿大学

さとう てるあき。右投左打。187㎝94㎏のパワーヒッター。1年春からベンチ入り。特に左方向への長打力が魅力で、近畿大の先輩である糸井二世の呼び声高い。三塁守備もこなす。

五十幡亮汰

(中央大学)

佐野日大→中央大

いそばた りょうた。右投左打。172㎝67㎏。小柄ながら俊足が武器の外野手、打撃面に課題残す。行田市立長野中時代は陸上選手として活躍し、全国大会では「サニブラウンに勝った男」として注目を浴びる。

武岡大聖

(八戸学院大)

生光学園高→八戸学院大

たけおか たいせい。右投左打。178㎝91㎏。外野手だけでなく、内野手や捕手もこなす。パワー型で、ノーステップ気味の打法から長打を量産する。弟はヤクルトの武岡龍世(2019年6位)。

ドラフト指名予想

過去の指名傾向から1位指名は大卒の即戦力投手になる傾向が強いが、将来を考えると世代ナンバーワンレベルの素材を確保したい。

来田涼斗はヤクルトにいないオールラウンダーでレベルの高い選手。彼を指名して育成に成功すれば、向こう10年は外野手のレギュラーに困らないだろう。

脚注

2020/07/20

yoshi-kky