【特集】廣岡大志はレギュラーを掴めるか?5年目選手の成績から分析。レギュラーの道はコンバートが鍵握る

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セリーグ2位と好調な位置にいるヤクルトで注目すべき選手がいる。プロ入り5年目の廣岡大志だ。7月26日の巨人戦で、廣岡大志がプロ初の外野守備につくと、翌27日には二塁の絶対的レギュラー山田哲人が登録を抹消され、二塁手のポジションを奪う絶好の機会が訪れた。

今回は廣岡大志の未来予想図を描くべく、廣岡の球歴や歴代スラッガーの5年目成績を振り返ってみよう。

廣岡大志の球歴

廣岡の球歴を簡単に振り返ってみよう。

2018年4月7日、5打数5安打の活躍をする廣岡大志(画像は公式フォトギャラリーより引用)
2018年4月7日、5打数5安打の活躍をする廣岡大志(画像は公式フォトギャラリーより引用)

1年目のシーズン終盤、プロ入り初打席初本塁打のド派手なデビューを飾り、「山田哲人2世」「池山隆寛2世」と呼ばれてプロ野球の次世代スラッガーとして将来を渇望された廣岡だが、開幕レギュラーの座を与えられるなど期待されながらも、与えられたチャンスをものにできないシーズンが続いていた。早くも今季がプロ5年目のシーズンを迎えている。

2019年は開幕から41打席連続無安打という不名誉な記録と共に、自身初の10本塁打という記録も打ち立て、栄光と挫折を共に味わうシーズンとなった。今季は初スタメンとなった7月25日の巨人戦で第1号を放っており、和製大砲ブレイクの予感を感じさせている。

選手紹介ページ

高卒5年目スラッガーの成績

廣岡と同じ高卒右打者の5年目時点での成績を見てみよう。

坂本勇人(2011)
144試合 .262(568-149) 16本 59打点
中田翔(2012)
144試合 .239(547-131) 24本 77打点
山田哲人(2015)
143試合 .329(557-183) 38本 100打点 34盗塁(MVP、最多本塁打、盗塁王)
鈴木誠也(2017)
115試合 .300(437-131) 26本 90打点
岡本和真(2019)
143試合.265(555-147) 31本 94打点

名だたるスラッガーが5年目には既にレギュラーの座を不動のものしており、特にMVPを獲得した山田の活躍が光っている。シーズン終盤に負傷離脱した鈴木誠也以外は、ほぼ全試合に出場しており、若手ならではの体力の充実も目立っている。

不動のレギュラーとして活躍した坂本と鈴木以外を除き、本職以外であるポジションをこなしてレギュラーを掴みとったことが共通している。チームの先輩である山田は本来遊撃手であるが二塁にコンバート、智辯学園高校の1学年上の先輩でもある岡本は三塁だけでなく一塁、外野もこなした。廣岡も本職の遊撃手だけでなく、二塁、外野と様々なポジションをこなすことが出場機会の増加に繋がるだろう。

この他にも浅村栄斗(当時は一塁手がメインも、後に二塁手へ)、今宮健太といったプレイヤーが5年目にはほぼ全試合に出場を果たしているが、平田良介や大田泰示ら、5年目にはまだその才能を眠らせていた選手も少なくない。

今後の展望

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7月26日、プロ入り後初めて外野の守備につく廣岡

バッティングに関しては天性のパンチ力を持っており、申し分ない。後は、いかに出場機会を増やしていくかが課題となる。前述したように、二塁手や外野手のレギュラーは世代交代の過渡期にあり、廣岡の台頭が期待される。特に、山田が負傷離脱した二塁手のポジションに廣岡がすっぽり嵌る形になると、将来を見据えた意味でも非常に面白い存在になるのではないか。

脚注

2020/07/27

yoshi-kky