【総括】20年ぶり日本一!ヤクルトの2021年を名場面とともに振り返る

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20年ぶり日本一に沸いた2021年の東京ヤクルトスワローズ。最下位からの日本一に巷では「なぜ急に強くなったのか?」との声も聴かれました。激動のシーズンとなった2021年を名場面と共に振り返ってみましょう。

ヤクルトの2021年を振り返る

4番打者としてチームを牽引し、MVPにも輝いた村上宗隆選手

激動の2021年は11月末の神戸、高津監督の胴上げで幕を下ろした。

投打がかみ合わず、屈辱の2年連続最下位となった高津監督1年目となった2020年シーズンから1年後。歓喜の涙と共にプロ野球の頂点に立ちました。

ヤクルトの2021年の戦いぶりを振り返ってみましょう。

2020年と2021年の成績比較

2020年41勝69敗(0.373)468得点589失点打率0.242 防御率4.61
2021年73勝52敗(0.584)625得点531失点打率0.254 防御率3.48

これは、2020年と2021年のヤクルトのシーズン成績を比較したもの。

攻撃面でも守備面でも大きく改善されましたが、特に得点能力の改善が大きかったです。

ヤクルト日本一の要因

清水
シーズン50ホールドのNPB記録、53HPをあげた清水昇投手
  • 強力なリリーフ陣
  • 厚みました打線
  • シーズン終盤の粘り

強力なリリーフ陣

守備面では、昨年に続いてリリーフ陣が好調。マクガフと清水は昨年に続く大車輪の活躍。石山の不調も大ブレイクを果たした今野龍太がカバー。強固なリリーフ投手を軸に接戦を落とさないゲーム運びができました。

先発投手陣は2桁勝利達成者が0名と物足りない結果でしたが、シーズン終盤とポストシーズンに奥川恭伸と高橋奎二が台頭するなど、若い力の活躍が目立ちました。

厚みました打線

2020年シーズン打線の中心だったのは村上宗隆と青木宣親ぐらい。

一転して、2021年には村上をはじめ、山田哲人が復調。4年目の塩見泰隆は不動の1番に定着し、新外国人のオスナサンタナが得点力向上に大きく貢献しました。

2番を打ったり、6番を打ったり獅子奮迅の活躍だった中村悠平捕手の活躍も忘れてはいけません。

シーズン終盤の粘り

大事な試合を勝ちあがったのは、シーズン全体の成績だけでなく、ここぞの場面での粘りも大きかったです。

「代打の神様」として日本一を決めるタイムリーを放った川端慎吾の活躍。

シーズン代打安打記録に「あと1」と迫った川端の代打成功率は脅威の3割6分6厘。

終盤の粘り強さが、強固なリリーフ陣で守り勝つ戦い方と見事にマッチしました。

2021年のヤクルトを名場面とともに振り返る

ここからは、2021年ヤクルトの戦いぶりを名場面・名試合とともに振り返ります。

2月―キャンプにレジェンドがやってきた!

キャンプインの話題をさらったのは背番号27のレジェンド!

球団OBの古田敦也さんが14年ぶりに臨時コーチとしてチームへ復帰。

高津監督の依頼でやってきたという古田臨時コーチは、中村悠平ら捕手陣を指導し、投手陣にも球界の頭脳としてアドバイス。

結果として、古田臨時コーチの助言がヤクルトを20年ぶりの日本一へ導き、中村は2022年から背番号27を受け継ぐことが確実視されます。

3月―チーム一丸でコロナ禍の混乱を乗り切る!

シーズンが開幕するものの、負の連鎖が止まらず。

本拠地3連敗という屈辱という船出だったチームを襲ったのはコロナ禍の混乱。

主力の青木ら6選手がコロナ陽性の濃厚接触者として登録抹消される緊急事態。

チームを救ったのはレギュラー定着を狙う塩見泰隆のバットでした。

4月―あいさつ代わりの一撃!オスナ・サンタナが合流

コロナの影響で来日が遅れていた外国人コンビが実戦デビューしたのは4月末のこと。

デビュー早々にメジャー仕込みのバッティングを披露し、4月25日の試合ではアベックホームランを披露。3年ぶりの5連勝を飾りました。

5月―レジェンドが新たな金字塔!

頼れる大ベテラン・青木宣親が日米通算2500本安打を達成。

一緒にお立ち台に立った田口麗斗投手による「ノリはすげぇ」の名言も生まれました。

田口投手の存在感も、2021年のヤクルトには欠かせなかったでしょう。

6月―代打の神様!

交流戦明け初戦を任されたのは2年目の奥川。

中日・勝野と息詰まる投手戦を繰り広げ、7回無失点と堂々の内容。

試合を決めたのは代打・川端の一発。「パパの日」でもあったこの日は、全国のパパや子供たちに勇気を与えるホームランとなりました。

8月―後半戦開幕・奥川が快投!

後半戦開幕を任されたのは2年目の奥川。

大事な初戦を好投で飾りました。

石川県出身の奥川にとって、新潟の舞台は思い出深い舞台でもありました。

9月―9連勝で優勝争いへ!

巨人・阪神との優勝争いが佳境に入ってきた9月半ばの10連戦。

ヤクルトはこの大事な10連戦を7勝0敗3分と負けなしで乗り切る快進撃。

9連勝を決めた投手は、やはり奥川でした。

10月―マジック点灯!

6年ぶりリーグ優勝に向けて、ついにマジック11が点灯!

先発・奥川の好投でバトンを受け継いだのはシーズン途中からリリーフ転向した田口投手でした。

リーグ優勝

マジックがついてから足踏みが続き、選手もファンも緊迫した毎日の中、横浜で胴上げが決まります!

先にDeNAを下してマジックを1としていたヤクルトは、阪神の敗戦を待ってから横浜の地で6年ぶりリーグ優勝が決定。

歓喜の胴上げで横浜が熱狂に包まれました。

日本一へ!

神戸の地で胴上げ!

マクガフが2.1回を投げるなど、強力なリリーフ陣で粘り、代打・川端で決めた試合はまさに今年の戦い方を象徴するような一勝でした。

連覇へ

9年ぶりのセリーグチームの日本一ともなったヤクルトは「12番目の球団」から日本一に上り詰めました。

チームは束の間のオフシーズンを送っていますが、2022年の戦いはすぐ目の前に迫っています。

93年以来28年ぶりのリーグ連覇、そしてチーム初の2年連続日本一へ向けて、高津監督の戦いに注目しましょう!

挨拶―来年もよろしくお願いします

私事ですが、ブログ運営やTwitterを通じて色々な人から反響をいただいて、非常に励みにもなりましたし、勉強にもなったシーズンでした。

2020年に始めたこのブログですが、最下位チームならではの気楽な雰囲気で続けていたブログも気付けば日本一のご祝儀ムードに。。

慌ただしい日々でしたが、リーグ優勝と日本一の瞬間を現地で見れたこと、ヤクルトファンの方と喜び合えたことは私の貴重な財産になりました。

末筆になりますが、本年もありがとうございました。来年も、是非当ブログをご愛顧いただきたく、よろしくお願いいたします。

脚注

2021/12/29