ヤクルトの応援傘(応燕傘)はいつから使われている?応援傘の歴史に迫る!|カープ赤傘トラブルとの関連性

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ヤクルトの応援を象徴するものとして真っ先に挙げられるのが、神宮球場で花開く傘の花。ヤクルトファンといえば傘というほど関わりの深いものであり、球団からも多くのグッズが販売されています。

ヤクルトの傘はいつから使われているのでしょうか?また、カープ球団とトラブルになっている赤傘との関連とはなんでしょうか?

今回は、ヤクルトの応援傘(応燕傘)の歴史やルーツに迫ります。

ヤクルト応援傘のルーツ

傘を振るヤクルトファン(撮影:明治神宮野球場ライトスタンド)
傘を振るヤクルトファン(撮影:明治神宮野球場ライトスタンド)

野球場に来るヤクルトファンにとって必携アイテムといっても過言ではないのが「応援傘(応燕傘)」。

得点時には傘を振り、7回のラッキーセブンにも「東京音頭」のリズムに乗りながら傘を振り、勝利の瞬間にも「東京温度」と共に傘を振る。喜びの表現を表す時は傘を振って気持ちをぶつけるのです。

ヤクルトファンにとって傘とは自らの感情を示す手段でもあり、身体の一部分であるといってもいいでしょう。

スワローズのグッズショップでは必ずといっていいほど応援傘がラインナップされており、値段も500円~1,000円とお手頃。

筆者も毎年一本は応援傘を購入しており、観戦のマストアイテムとして必携しています。

応援傘はいつから使用?オヤジのアイデア

傘を振るヤクルトファン
傘を広げるヤクルトファン(撮影:楽天生命パーク)

応援傘のルーツとは?

応援傘を語る時に欠かせないのが、故・岡田正泰さんの存在です。

東京ヤクルトスワローズの私設応援団「全国ツバメ軍団」の始祖ともいわれる岡田さんは、傘を使った独特の応援で黎明期のスワローズ(当時:国鉄スワローズ)を盛り上げました。

時は今より半世紀以上前、1965年に国鉄スワローズからサンケイスワローズへと名称が変わろうとする頃。岡田氏は立ち上がります。

少ないファンを多く見せよう

岡田さんが始めたのが「少ないファンを多く見せよう」とのアイデアで始まったのがビニール傘を使っての応援です。

岡田さんの呼びかけで始まったビニール傘の応援は徐々に広がっていき、時代を重ねながら多くのヤクルトファンに傘を使っての応援が流行。

今日では満員のスタンドで所せましとカラフルな傘が振られ、神宮球場を色鮮やかに彩っています

ヤクルトファンの象徴

岡田さんの応援風景はビニール傘だけではなく、フライパンを太鼓代わりに使った応援や、当時としては珍しかったメガホンを使っての応援も風物詩として語られています。

岡田さんは「オヤジ」と親しまれ、ヤクルトファンを象徴する存在へ。

「がんばれ!!タブチくん!!」をはじめとする多くのメディアでも取り上げられるほどの人気ぶりとなりました。

応援?応燕(おうえん)?

ヤクルトファンの中では「応援」と同時に「応燕」というワードが浸透しています。

これはスワローズを意味する「燕」の音読みが「エン」と読むダジャレからくるもの。

多くのヤクルトファンが各自の「応燕スタイル」を楽しんでいます。

SNSとサンスポと傘

スワローズと関わりが深い、お馴染みサンスポのTwitterでは勝利時に傘を広げます。

( ^ω^)个

この顔文字は多くのヤクルトファンに親しまれており、SNS上でも多くのヤクルトファンが絵文字での傘を広げています。

投稿のペースが試合終了直後なので、担当者のチーム愛を感じる一瞬でもあります…。

カープとのトラブル?赤傘とは?

赤い傘

セリーグのライバルチームである広島東洋カープが応援グッズとして「赤傘」なるものを開発。来場者全員に赤傘を配布しました。

https://www.carp.co.jp/news21/n-157.html

過去にも広島のオーナーがインタビューでヤクルトファンを侮辱したような発言も出ており、この件に関してヤクルトファンは激怒。

応援スタイルを「パクられた」としてヤクルトファンが侮辱したと捉え、広島球団への不満が募っています。

ヤクルト球団としても本件について対応をしている様子なのですが、煮え切らない様子で、事態は解決に至っていません。

2021年も赤い傘企画は健在で、6/22と6/23に企画が開催されました。なお、企画当日の2連戦は本家の「傘使い」であるスワローズが赤傘軍団を蹴散らして2連勝を飾っています

マナーを守った応援を!

傘を振るヤクルトファン
傘を広げるヤクルトファン(撮影:阪神甲子園球場

応援スタイルは人それぞれであり、各々マナーを守った応援が重要です。

「オヤジ」こと親父さんの行動を見ると、一貫して「他人に強要をする応援はしない」というのがモットーであるように感じます。

各々チームに関する思いは多様であり、応援スタイルも多様であるべきです。

それでも、「応燕傘」というヤクルトファンのルーツに立ち返ることができれば複雑な感情も整理されるのではないでしょうか。

我々の心のふるさとであるともいえる、応燕傘をこれからも大事にしていきたいです。

傘は雨具になる?サイズは?

余談ですが、「応援傘」はかなりコンパクトサイズであり、頭の一部分しか覆えません。なので、雨具としては期待できないでしょう。

そもそも、野球場でデカい傘をさすのは後ろの人の迷惑になる恐れがあります。野球場での雨よけはレインコート(ポンチョ)が売っているので、それを使いましょう!

脚注

2021/06/23