【球場ガイド】ほっともっとフィールド神戸-開放的な雰囲気の総合運動公園

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ツバメinfoの球場ガイド。かつてのオリックスブルーウェーブの本拠地で、現在はオリックスバファローズの準本拠地。2011年よりほっともっとを運営する株式会社プレナスが命名権を買い取り、現在の「ほっともっとフィールド神戸」の名称に。2020年シーズンは長距離移動防止のため、巨人主催でヤクルト戦が予定されている。(7月10日~12日)

基本情報

名称:ほっともっとフィールド神戸(神戸総合運動公園野球場)

所有者:神戸市

開場:1988年3月6日

住所:兵庫県神戸市須磨区緑台3251-10

過去の名称

グリーンスタジアム神戸(1988-2002)

Yahoo!BBスタジアム(2003-2005)

スカイマークスタジアム(2006-2011)

ほっともっとフィールド神戸(2012-)

アクセス

神戸市営地下鉄「総合運動公園」駅 降りてすぐ

使用球団

オリックスブレーブス(1989-1990):準本拠地

オリックスブルーウェーブ・オリックスバファローズ(1991-)※

※2005年以降は準本拠地扱い。ただし2006年のみ本拠地。

グラウンドデータ

両翼:99.1m

中堅:122m

外野フェンスの高さ:2.4m

収容人数:35,000人(フィールドシート+内野席1階14,000人、内野席2階13,000人、外野席8,000人)

(数字は2020年時点のもの)

寸評

神戸市の広大な自然に囲まれた総合運動公園。

プロ野球だけでなく様々なスポーツを楽しめる。

開場から30年程度経過しており、それなりに老朽化が進んでいるものの、大自然の中で野球を楽しめる、晴れた日に観戦すると最高な気分になる球場だ。

神戸市内にあるものの、市街部から離れた土地に建てられているため、アクセスはそこそこ大変(オリックスの本拠地京セラドームからは電車で1時間以上かかる)。しかし神戸市営地下鉄を使えば駅からのアクセスは楽。駅の前にはコンビニもある。

「がんばろうKOBE」

1995年1月17日、未曾有の大震災「阪神・淡路大震災」が神戸を直撃し、ブルーウェーブにも甚大な被害を与えて練習もままならない状況となってしまった。

それでも「がんばろうKOBE(神戸)」を合言葉にチームは奮起し、神戸移転後初めてのリーグ優勝をもたらし、多くの人々に勇気と希望を与えた。中でも象徴的な存在だったのが、前年から数えて3年連続でMVPに輝いたイチローだった。

後にメジャーリーグのシーズン最多安打記録を更新することにもなる天才打者は、ブルーウェーブの躍進の象徴的存在となり、1996年のリーグ優勝決定試合では劇的なサヨナラ安打を放った。

若き天才打者の活躍は神戸のファンだけでなく、日本全国の野球ファンの心を打った。

https://www.buffaloes.co.jp/pc/special/kobe/index.html

日本初のネーミングライツ導入

スポーツビジネスの収益向上のため、日本で初めてネーミングライツ(球場命名権)を導入し、Yahoo!BBを運営するソフトバンクがこの権利を買い取った。

ソフトバンクがホークスを買収してプロ野球に参入すると同時にこの命名権契約も終了。スカイマークを経て2012年以降から現在まで、持ち帰り弁当サービス「ほっともっと」を運営する株式会社プレナスが命名権を保有している。

実際に契約された金額は公表されていないが、2011年のスポンサー募集要項によると年間3,000万円程度の契約金額とされている。

ヤクルトの試合

コロナウイルス感染拡大防止の西日本集中開催に伴い、2020年は7月10日~12日に巨人主催でほっともっとフィールド神戸での公式戦が予定されている。

過去には2014年にオープン戦でヤクルトが主催予定があったが、雨天順延により実現しなかった。これは、当時神宮球場の工事の影響で明治神宮野球場が使えなかったことによるもの。

2012年には阪神の本拠地3連戦の初戦にほっともっとフィールド神戸での試合が主催されたが、以降阪神の主催試合は行われていない。(倉敷マスカットスタジアムで主に開催されている)

歴史

竣工~

1985年のユニバーシアード神戸大会の開催会場と開発された神戸総合運動公園の敷地内に建設された。

1988年に開場すると、同じ兵庫県を保護地域とする阪急ブレーブスと阪神タイガースの試合が開催された。翌1989年から阪急からオリックスに親会社が移ったオリックス・ブレーブスが準本拠地とする。

1991年からは球団名をオリックス・ブルーウェーブに改めた球団が本拠地を西宮球場から正式に移転する。当時の名称は「グリーンスタジアム神戸」

1993年には初めてオールスターが開催された。1995年、1996年は前年から数えて3年連続でMVPを獲得したイチローらを擁したオリックス・ブルーウェーブがパリーグ連覇を達成。1996年にはリーグ優勝を地元神戸でイチローのサヨナラヒットというかたちで決め、日本シリーズで巨人を倒して日本一に輝いた。このときの「がんばろうKOBE」というフレーズは多くのファンの心を打った。

現代

2003年から日本で初めてネーミングライツ(球場命名権)を導入して球場名を「Yahoo!BBスタジアム」と改めた。

2005年はオリックスと近鉄が合併し、以降は交通利便性に優れた大阪ドーム(京セラドーム大阪)が主に本拠地として使用され、神戸の球場は準本拠地という扱いで現在年間で10試合ほど開催されている。

写真

ほっともっと神戸
ほっともっと神戸

外部リンク

https://www.kobe-park.or.jp/sougou/facilities/stadium/(球場公式)

https://www.buffaloes.co.jp/stadium/hottomotto.php(球団公式)

https://npb.jp/stadium/detail.html?183 (NPB公式)

脚注

2020年07月05日

yoshi-kky