初の試みとなった現役ドラフトが2022年12月9日に行われ、ヤクルトは成田翔投手(ロッテ)を指名しました。一方、渡邉大樹外野手はオリックスに指名されました。
成田翔投手のプロフィールやプレーの特徴について確認しましょう。
目次
成田翔投手がヤクルト入りへ!
現役ドラフトの結果、ロッテの成田翔投手がヤクルト入団。一方、渡邉大樹外野手はオリックスに指名されて退団の方向になりました。
現役ドラフトは移籍拒否をすれば任意引退扱いとなるため、実質的に両者の移籍が確定したことになります。
現役ドラフトとは?
現役ドラフトは2022年度から導入された新制度です。
現役ドラフトの目的は「出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させること」「出場機会に恵まれない選手に新たな活躍の場を与えること」を目的とした制度です。
大まかに言うと、1軍で出場機会のない選手を対象とする12球団の交換トレードのようなものといえるでしょう。
対象は2選手とのことでしたが、第1回目となる今回は全球団1選手のみの移籍となりました。
成田翔はどんなピッチャー?
<成田翔(なりた かける)投手>1998.2.3生
左投左打 170cm78kg
秋田商業高→ロッテ15年3位
・秋田商業高校3年時に甲子園ベスト8
・ヤクルト石川雅規の高校後輩
・2019オフに左の変則フォームに転向
・通算15登板
・2022年は一軍登板なし、2軍で46登板して防御率2.27 #swallows #成田翔 #現役ドラフト
秋田商業高等学校ではエースとして秋田県勢20年ぶりのベスト8に導く活躍。
社会人に進むと見られていましたが、プロ挑戦を表面して2015年3位でロッテへ入団。
2018年の日米野球ではトップチーム「侍ジャパン」の代表メンバーにも選出されています(石川柊太投手の代替)。
アマチュア球界のスターもプロでは苦しみ、プロ入り7年間で僅か15試合と苦しんでいます。
2022年は1軍登板機会がなかったものの、2軍で46登板しています。
2019年オフから挑戦している変則フォームで左のリリーバーとして活躍が期待されます。
ヤクルトが成田翔投手を指名した狙い
ヤクルトが成田翔投手を指名した狙いは「左投手不足の解消」といえます。
高津臣吾監督は常々左投手の貴重性を述べていますが、積極的な補強にも関わらず左投手は不足している状態です。
今季は田口麗斗投手がリリーフで45試合に登板、久保拓眞投手が29試合に登板とブレークしましたが左のリリーフ枚数は不足している状況です。
成田投手の指名は今季途中にトレード移籍した山本大貴投手と似ている境遇です。
「左の変則フォーム」である成田投手の加入はリリーフを重視する高津監督の狙いにもバッチリと嵌った補強といえるでしょう。
ちなみにチームメイトとなる田口麗斗投手からは早速Twitterでコメントが届いています。早くチームに馴染めるといいですね。
お、翔じゃん
— 田口 麗斗 (@taguchi90) December 9, 2022
ってさっき速攻で電話来ました📞
まさかの自主トレも一緒にやった仲間と同じチームでやることになるとは!
現役ドラフト
初めての試みでどんな動きが出るかと思ったら予想以上でしたね!
プロ野球が変わってきとる
おれも負けんで翔。#成田翔#swallows#昔の写真の詰め合わせ pic.twitter.com/3qjczTX6vC
渡邉大樹選手がオリックスへ

成田翔投手を迎えられた一方で、2021年日本一に貢献した渡邉大樹選手がオリックスへ移籍することになりました。
渡邉選手は内野手として入団も、内野手競争の激化を受けて外野手へ転向。
2021年は守備走塁のスペシャリストとして94試合に出場して日本一に貢献しました。
しかし、今季はルーキー丸山和郁選手の台頭もあって出場試合数が激減。
日本シリーズでも対戦したオリックスに指名されたかたちでの移籍となりました。
<渡邉大樹選手>1997.6.7生 右投右打
専修大松戸高→ヤクルト15年6位
・通算194試合
・2021年に94試合出場、試合終盤の守備固めおよび代走要員として日本一に貢献
・2022年は49試合出場にとどまる
・フェニックスリーグで活躍
⚾️フェニックス・リーグ🏝️
— イージースポーツ (@easysportsjp) October 12, 2022
ヤクルト #渡邉大樹 選手⛱
豪快な一発がレフトスタンドへ✊🔥
先制の先頭打者ホームラン✨✨
🆚ヤクルト vs 阪神https://t.co/U5l6aUPrqP#プロ野球 #ファーム #swallows pic.twitter.com/EWfj2sf8Lo
現役ドラフトは成功する?
初の試みとなった現役ドラフト。
ファンの間では制度の是非が議論されましたが、現役ドラフトの当日は大きなトレードで盛り上がり、概ね好評の声が多かったです。
現役ドラフトが成功したかどうかは、移籍した選手が活躍したかどうかで評価が分かれます。
今回指名した成田翔投手や渡邉大樹選手をはじめとする12選手が移籍先で「新たな活躍」をすれば現役ドラフト本来の目的を果たし、制度は成功したと評価されるでしょう。
余談:成田欲しい
「現役ドラフトで指名するなら左投手だろうなあ」と思ってTwitterで数時間前に「成田欲しい」と発言したら本当に成田投手が来た。
左投手ってことで真っ先に頭に思い浮かんだんですが、イースタンリーグでも対戦機会の多かった成田投手はドラフト時からずっと気にしていた選手でした。
侍ジャパン入りするなどプロでもトッププロスペクトの扱いをされながら、ドラフトから7年間が経過してしまいました。
「母校の大先輩」でもある石川雅規投手(42)はまだまだ先発ローテーションを張る現役投手です。
7年越しのヤクルト入りは個人的にも凄く楽しみな現役ドラフトの結果となりました。
ロッテってヤクルトファンを公言していた廣畑敦也投手とかヤクルトJr出身の秋山正雲投手とかヤクルトゆかりの選手多いんですよねえ…
成田欲しい
— ツバメinfo2 (@tsubame_info_2) December 9, 2022
成田翔がマレーロにプロ野球通算100,000号本塁打を打たれた時の試合を現地観戦していた時の写真 pic.twitter.com/7oo26hYdT9
— ツバメinfo2 (@tsubame_info_2) December 9, 2022
脚注
2022/12/9